生まれる前には
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2.心療内科

 
そして夏は過ぎ秋、こう毎日眠れず疲れてたら仕事以外のなにもする気にならないし、なんとかクライアントのご機嫌は損ねずにここまできたがいつか失敗するのではないかと漠然と不安になり給料が減るのはともかく、お友達もなくすのではないかという危機感を募らせた私は駅前のとある心療内科という看板をあげたクリニックに夕方飛び込みました。

あとで知ったのですが、内科だとてっきり思ってたらここの本当の専門は精神科らしく、いろんな人が待合室にはいた。まるでいろいろしゃべってる人、空をみつめている人。偏見をもってはいけないのだろうけど、私も晴れてお仲間入りなのねという気持ちになった。

紹介なしの初診なので、たっぷり1時間は待っただろうか。「Kさん!」と呼ぶ声がして、診察室に導かれた私はすっかりマンウォッチングには飽きていた。

診察室にはなぜかおっきな丸いテーブルがおいてあり、この周りをおいかけっこしたら大変だろーなーと思っていたら座らせれた席は先生とは120度の角度差があり、2mも離れたテーブルの縁でした。この距離にはなにか特別な意味があるのでしょうか。和田秀樹の頭を少し小さくしたような40そこそこの医者が私のほうを振り向き、マニュアル通り「どうしましたか?」と尋ねます。

私は「眠れないんです」とぼそっと答えました。「フッ」という先生のため息混じりの声が聞こえたのは私の幻聴かもしれません。きっと。いろいろ尋ねられた後、「よくあるんです、そーゆの。ストレスですねー。お薬出しておきますから、寝る前に飲んでください」と、まーその間20分というところですか。

私は、その医者との独特の距離感が頭から離れずに、なんだか処方箋だけもらって帰ったのでした。

薬局でもらった薬の説明には、気持ちを落ち着けるクスリと書いてあります。その晩、やっと眠れると思った私はそのクスリをぐっと飲んでみました。「これで、眠れるはずだ。」った!あれ、まだ起きてるじゃない。どうして?

                    



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